ニュースリリース
【低用量ピル】避妊効果はいつから?休薬期間の効果や種類別の避妊率・飲み始めの妊娠の可能性を解説

月経の初日にピルを飲み始めた場合、避妊効果は服用を開始した日から期待できます。
一方で、飲み始めのタイミングが遅れると、避妊できるのは7日以上ピルの服用を続けた日からです。

もしも、ピルの効果が出る前にコンドームなしの性行為があった場合、妊娠することあります。
性行為から3日以内なら、アフターピル(緊急避妊薬)で妊娠を防げる可能性が高いです。
アフターピルは産婦人科や婦人科のほか、オンライン診療でも処方してもらえます。
※アフターピルには悪心・頭痛・腹痛・不正出血などの副作用があります。
低用量ピルの避妊効果はいつから?飲み始めの効果をチェック
低用量ピルは月経1日目に飲み始めた場合、飲み始めた日から避妊効果が期待できます。
一方で、月経初日以外に服用を開始すると、避妊効果が期待できるのは、1週間ほど連続でピルを飲んだあとからです。

低用量ピルは、飲み始めのタイミングによって効果の出る時期が変わります。
ピルは休薬期間も避妊効果が維持される
ピルを飲み忘れなく服用した場合、休薬期間(偽薬期間)も避妊効果は維持されます。
なお、効果が維持されるのは、1週間のみ。
休薬期間(偽薬期間)明けにピルの服用を忘れると、避妊効果は消失するため、飲み忘れには注意しましょう。
2シート目以降はピル服用1日目から避妊効果が見込める
2シート目以降では、ピル服用1日目(休薬・偽薬期間明け)から、避妊効果が期待できます。
つまり、飲み忘れなくピルの服用を続ければ、実薬期間・休薬期間に関係なく、常に避妊効果が期待できるのです。
ピルの月経困難症(PMS含む)の効果は何日目から?
1か月以上服用を継続すると、月経困難症・PMSなどへの効果も出てきます。
すぐに効果が期待できないのは、ホルモンバランスなどが関係しているためです。
ちなみに、月経困難症は、排卵による女性ホルモンの変動が原因で起こります。

ピルを飲むと一時的に排卵が止まり、排卵による女性ホルモンの変動が軽減すると、月経困難症やPMSの症状が和らぐと考えられています。
月経の期間にピルを飲み始めた場合、月経困難症やPMSの改善効果が見込めるのは次の月経以降からです。
| 未承認医薬品について | 経口避妊薬は 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律で PMSの効果について認められておらず、未承認薬の扱いとなります。 |
| 入手経路等 | 国内医薬品販売代理店 |
| 国内の承認医薬品等の有無 | 国内で PMSの効果が承認されている医薬品はありません。 |
| 諸外国における安全性等に係る情報 | 諸外国で重篤な安全性情報の報告はありません。 ※重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。 ※経口避妊薬には血栓症の副作用があります |
| 医薬品副作用被害救済制度について | 万が一重篤な副作用が出た場合、国の公的救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となります。 |
超低用量ピルの避妊効果はいつから?ヤーズ配合錠は1週間以降が目安
ヤーズ配合錠やヤーズフレックス配合錠など超低用量ピルの避妊効果は、服用開始の1週間以降から現れます。
1週間は妊娠の可能性があるため、性行為ではコンドームを併用しましょう。
なお、国内では超低用量ピルは妊娠を防ぐ目的で処方されませんが、海外ではヤーズ配合錠やヤーズフレックス配合錠も経口避妊薬として承認されています。
| 未承認医薬品について | 超低用量ピルは医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律で避妊目的での服用について認められておらず、未承認薬の扱いとなります。 |
| 入手経路等 | 国内医薬品販売代理店 |
| 国内の承認医薬品等の有無 | 国内で避妊の効果効能が承認されている医療用医薬品には、トリキュラー錠28/トリキュラー錠21/マーベロン28/マーベロン21などが挙げられます。 |
| 諸外国における安全性等に係る情報 | 諸外国で重篤な安全性情報の報告はありません。 超低用量ピルは月経困難症の治療薬として厚生労働省に承認されています。 ※重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。 ※超低用量ピルには血栓症の副作用があります |
| 医薬品副作用被害救済制度について | 万が一重篤な副作用が出た場合、国の公的救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となります。 |
中用量ピルの避妊効果はいつから?服用開始から約1週間が目安
中用量ピル(プラノバール)の避妊効果も、ほかのピルと同様に1週間程度飲み続けると現れると考えられています。
月経をずらす目的で中用量ピルを使う場合、服用する期間が短いため、妊娠を防ぐ効果は期待しにくいです。
妊娠を防ぐ目的で飲むなら、低用量ピルの利用がおすすめです。
| 未承認医薬品について | 中用量ピル(プラノバール)は 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律で避妊目的での服用について認められておらず、未承認薬の扱いとなります。 |
| 入手経路等 | 国内医薬品販売代理店 |
| 国内の承認医薬品等の有無 | 国内で避妊の効果効能が承認されている医療用医薬品には、トリキュラー錠28/トリキュラー錠21/マーベロン28/マーベロン21などが挙げられます。 |
| 諸外国における安全性等に係る情報 | 諸外国で重篤な安全性情報の報告はありません。 中用量ピルは月経困難症の治療薬として厚生労働省に承認されています。 ※重大なリスクが明らかになっていない可能性があります。 ※経口避妊薬には血栓症の副作用があります |
| 医薬品副作用被害救済制度について | 万が一重篤な副作用が出た場合、国の公的救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となります。 |
【一覧表】避妊効果ない低用量ピルもある?ピルの種類と避妊率

日本で流通している低用量ピル(トリキュラー/ラベルフィーユ/アンジュ/マーベロン/ファボワール)は、すべて避妊率(失敗率)が99%以上です。
ピル服用で望まない妊娠を防げる確率は、「パール指数(避妊効果の度合い)」で表されます。
パール指数とは、100人の女性が1年間に妊娠する割合のことです。

低用量ピルはパール指数が1以下で、正しく飲み続けていれば高い確率で望まない妊娠を防げます。
ピルを飲むと避妊できるのは、服用期間中は一時的に排卵が止まるためです。
ピルの服用中は排卵が止まりますが、服用を辞めると排卵は再開し、妊娠できる状態に戻ります。
※治療用に作られたピル「フリウェル」・「ルナベル」は、避妊目的で処方されません。シンフェーズは製造中止のため取り扱いのないクリニックもあります。
低用量ピルの種類と効果
婦人科や産婦人科で処方してもらえる低用量ピルは7種類あり、避妊目的で飲めるのは5種類です。
| 避妊◎ | ・トリキュラー28錠/21錠 ・ラベルフィーユ28錠/21錠 ・アンジュ28錠/21錠 ・マーベロン28錠/21錠 ・ファボワール28錠/21錠 (シンフェーズ) |
|---|---|
| 避妊× | ・ルナベル配合錠LD ・フリウェル配合錠LD |
避妊目的で飲める低用量ピルは、「OC(経口避妊薬)」と呼ばれます。
一方で、妊娠を防ぐ目的で使用できない低用量ピルは、LEP(Low dose Estrogen Progestin)に分類されます。
LEPは、月経困難症を治す目的で開発されたピルのことです。
超低用量ピルの種類と効果
婦人科や産婦人科で処方される超低用量ピルは、6種類あります。
どれも避妊用としては承認されていない、LEP(Low dose Estrogen Progestin)に分類されます。
| 避妊◎ | なし |
|---|---|
| 避妊× | ・ヤーズ配合錠 ・ドロエチ配合錠 ・ヤーズフレックス配合錠 ・ジェミーナ配合錠 ・ルナベル配合錠ULD ・フリウェル配合錠ULD |
なお、超低用量ピルにも排卵抑制の作用があるため、理論上は服用期間中に妊娠しないと考えられています。
しかし、低用量ピルよりもホルモンが少なく作用が弱いため、パール指数が高めです。
妊娠を防ぐ目的で服用するなら、超低用量ピルではなく、低用量ピルを飲みましょう。
その他ピルの種類と効果
国内で流通するピルは、低用量ピルと超低用量ピルのほかに、中用量ピル・アフターピル・ミニピルがあります。
中用量ピルとアフターピルは、持続的な避妊効果が期待できません。
一方で、ミニピルは経口避妊薬の1つであり、避妊目的で服用できます。
| 避妊◎ | ・スリンダ錠(ミニピル) |
|---|---|
| 避妊× | ・プラノバール錠(中用量ピル) |
| 緊急避妊 | ・ノルレボ錠(アフターピル) ・レボノルゲストレル錠 (アフターピル) |
中用量ピルのプラノバールは月経困難症の治療などに使われており、悪心・頭痛・腹痛・不正出血などの副作用があります。
ノルレボ錠・レボノルゲストレル錠は、アフターピルなので妊娠を防げる作用は一時的であり、持続的な避妊効果は見込めません。
【避妊失敗例】ピル服用中に妊娠する原因を解説
正しい飲み方で低用量ピルの服用を継続していれば、コンドームを使用しない性行為であっても、99%以上の確率で望まない妊娠を予防できます。
ただし、妊娠を防げるのは、飲み忘れなくピルの服用を継続できた場合のみです。
飲み忘れが度々起こると避妊率は91%まで低下し、3日以上の飲み忘れが続くと効果が消失する場合もあります。

また、服用の時間がバラバラであったり、飲み合わせの悪い薬を併用したりなどの避妊失敗例には注意が必要です。
服用する時間が毎日大きく変わると、効果が低下することも少なくありません。
万が一、休薬期間に出血がないなど妊娠の兆候があれば、妊娠を疑い、妊娠検査薬を使用しましょう。
【Q&A】ピルの効果はいつから?避妊用ピルに関するよくある疑問
ピルを生理じゃない時に飲み始める場合の避妊効果は?妊娠の可能性はある?
生理以外のタイミングでピルの服用を開始したケースでは、効果・効能が期待できるのが1週間連続で服用した日からです。
初日~1週間は妊娠の可能性があるので、性行為の際は別の避妊法を併用してください。
なお、飲み忘れがあると効果が得にくくなるため、毎日きちんと服用を続けましょう。
ミニピルの避妊効果はいつから?
ミニピル(スリンダ錠など)の避妊効果も、シート1日目から期待できるとされます。
ただし、開始のタイミングが遅れると、効果を得るまでに1週間程度の時間がかかってしまいます。
1日でも早く妊娠を防ぐ作用を得たいなら、月経の初日から服用を始めましょう。
ピル服用中でもコンドームの併用が必要なのはなぜ?
ピルの服用中でもコンドームの併用が必要なのは、性感染症を防ぐためです。
低用量ピルは妊娠を防ぐ作用のみで、性感染症を防ぐ効果はありません。
性感染症の中には、見た目やにおいが正常でも性病の可能性はあるため、性行為の際も使用しましょう。
服用中止後、ピルの避妊効果はいつまで続く?
服用を中止すると、避妊効果は数日で消失します。
避妊効果が維持されるのは、ピルの服用を続けている期間のみです。
服用を中止すると排卵が再開し、妊娠できる状態に戻ります。
ヤーズフレックス(超低用量ピル)の避妊効果はいつから?
ヤーズフレックス配合錠の効果は、1週間以上忘れることなく飲み続けられた日から現れ始めます。
なお、日本ではヤーズフレックス配合錠をはじめとするLEP製剤(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤)は、国内で避妊効果が承認されていません。
ヤーズフレックス配合錠は、月経困難症や子宮内膜症などの疾患を治療する目的で、処方されています。
トリキュラー(低用量ピル)の避妊効果はいつから?
トリキュラー28錠/21錠(低用量ピル)は、服用を開始した日から避妊効果が現れ始めると考えられています。
ただし、服用開始日から妊娠を防ぐ作用が期待できるのは、月経初日に服用を開始した場合のみ。
月経の初日以外にトリキュラー28錠/21錠の服用を始めたケースでは、効果は1週間飲み忘れなく継続できた後から期待できます。
マーベロン(低用量ピル)の避妊効果はいつから?
マーベロン28錠/21錠(低用量ピル)を月経の初日に服用を始めた場合、シート1日目から妊娠を防ぐ作用が見込めます。
一方で、その他の期間にマーベロン28錠/21錠の服用を開始した場合の避妊効果は、1週間飲み忘れなく服用を継続できてからです。
ピル服用から5日目の避妊効果は?
月経初日にピルの服用を始めた場合、5日目でも妊娠を防ぐ作用が見込めます。
一方で、生理の初日以外に飲み始めた場合、5日目では妊娠を防ぐ作用が期待できません。
避妊効果が期待できるのは、1週間ほど継続できたタイミングです。
